しかし実際には車体がスリムなのでスッと跨がれた。ちょうど脚があたる(ニーグリップする)場所がギュッと絞られているので、腰を下ろした際の足つき性能は数値以上に良好だ。筆者は身長170cm、体重67kgだが、7段階に初期荷重が調整できる後輪のスイングアーム式リヤサスペンションを標準位置のままで片足ならべったり、両足でも足裏の半分程度はつけられた。
跨がった印象も軽い。車両重量はガソリン、エンジンオイル、バッテリーなどを含んだ走行可能状態で164kgだ。カムシャフトが2本必要なDOHCではなく、あえてエンジン上部が軽量になるSOHC方式を採用したことも功を奏し重心位置が低めだ。これも軽く感じる理由だ。
ちなみにVストローム250は水冷2気筒エンジンを搭載しているため191kgと27kg重いが、シート高は800mmと低く、実際に試乗会場で比較してみたが、筆者の場合は両足がべったりと地面についた。
個人的にしっくりきたのがアップライトなライディングポジションだ。「何度も試行錯誤とテスト走行を繰り返し、路面状況を問わず車体と一体になれるライディングポジションを探りました」と、Vストローム250SXの開発を担当されたチーフエンジニアである鈴木一立さん。
舗装路での走りをチェック!
まずは舗装路で車体特性を探る。スズキ各車が採用する「スズキイージースタートシステム」でエンジン始動。エンジンスターターボタンを一押しするだけでエンジンが始動するまで一定時間スターターモーターを自動で作動させる機構だが、外気温や標高などによらずワンプッシュでエンジン始動できるので便利だ。
アイドリング音については、絶対的な音量こそ抑えられているが、パパパパッと単気筒らしい小気味よいリズムを刻む。エンジンのメカノイズは少なめだ。発進時のマナーもよく、やや低めの1速ギヤはつながりが良好でスルスルと速度を伸ばす。
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