スズキ「Vストローム250SX」軽二輪の魅力再発見 オン/オフロードを楽しめる250ccモデルに試乗

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Vストローム250SXには兄貴分として「Vストローム250」(製造国は中国/64万6800円)が2017年7月6日から日本市場で販売されている。詳細は後述するが、Vストローム250SXが油冷単気筒エンジンであるのに対して、Vストローム250は水冷2気筒エンジンを搭載している。

Vストリームのエンジン
Vストローム250SXのエンジン(筆者撮影)

試乗したVストローム250SXは油冷単気筒エンジンを搭載する。SOCS(Suzuki Oil Cooling System)を名乗る油冷システムは、2020年4月以降、スズキのスポーツモデル「ジクサー250」シリーズから搭載が始まった。

スズキは油冷(オイルで冷却する)エンジンを1985年から実用化してきた。今回のSOCSを採用した250ccでは冷却方法を変更して燃焼効率を向上させ、軽量化や摺動抵抗に大きく貢献している。

油冷システム「SOCS」の解説
油冷システム「SOCS」の解説(筆者撮影)

具体的には、従来の燃焼室の上からオイルを噴射して冷却していた方式から、燃焼室の周囲に通路をつくり、そこにオイルを高速で流すことで一層の冷却効果を図った。油冷エンジンは、空冷エンジンのような冷却フィンが必要なく、水冷エンジンよりも部品点数が少なくなることから、結果的に軽量で、かつ望まれる冷却効果が得られる。

一般道路からクローズドコースまで徹底試乗

筆者とVストローム250SX
筆者とVストローム250SX(筆者撮影)

試乗の舞台は群馬県の嬬恋村付近の占有の舗装路/未舗装路コースと、周囲の一般道路だ。路面の状態を問わず快適に、そして安全に楽しく走れるクロスオーバーモデルだが、その見た目からVストローム250SXは未舗装路、つまりオフロード重視かと思われた。

パッと見は軽二輪とは思えないほど立派な車体サイズだし、前タイヤは19インチ、後タイヤは17インチと大きく、シート高も835mm、最低地上高205mmと高めだ。わかりやすく「乗り込めるかな……」と不安になってしまう。

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