圧倒的なコスト競争力「中国EV」急進化の秘密 政府資金を燃料にイノベーション街道を爆走
BYDは世界輸出を大幅に増やそうとしているようだ。同社は最近、これまでに建造された自動車輸送船の中でも最大規模となるものを中国の造船所に発注した。
中国メーカーは、ヨーロッパに加えて、オーストラリア、中東、中南米などでも販売を急速に伸ばしている。中国車のシェアが無視できるほど小さく、今後も拡大が期待できない唯一の市場はアメリカだ。
バイデン政権は、EVに対する助成金提供プログラムを導入しているが、中国車は対象から外されている。
スマホとの融合で、あのアップルに先行
中国の自動車メーカーは、より高度なテクノロジーをめざして競争を続けている。4月以降、NIOは初の小型ツーリングワゴンと新型クーペSUVを発表し、ほかの3車種についてもグレードアップを行った。NIOのインターネット対応ARグラスをかければ、ビデオ会議の映像を映し出したり、コンピューターゲームをシェアしたりできる。
スマートフォンとEVのセット販売は、EV業界とスマホ業界の長年の夢だった。
NIOは9月21日、左側に自動車用のコントロールボタンを備えた自社ブランドのスマホを発売。別の中国自動車メーカー、ジーリーの創業者は昨年、スマホメーカー、メイズの株式の79%を取得し、そのソフトウェアをジーリーの車に搭載し始めた。
アップルがiPhoneに加えEVも販売すると言い出してからもう何年もたつが、中国のスマホメーカー、シャオミは来年の自動車市場参入を予定。準備も大詰めの段階に入っている。
(執筆:Keith Bradsher記者)
(C)2023 The New York Times
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