ちなみに、昔は「寝る前に目薬を差してはいけない」と言われていたのですが、今は違います。
昔の目薬には、防腐剤として少量の水銀が使われていました。
涙はまばたきによって分泌されるため、寝ている間は分泌されません。寝る前に目薬を差すと、水銀が涙で流れずに目に染みて、翌朝目が痛くなることがありました。そのため寝る前に目薬を差すことは避けるように言われていたのです。
でも今の目薬には、水銀は含まれていません。ですから夜に目薬を差しても問題ないのですが、朝に差したほうが目薬のメリットを享受しやすいといえます。
目薬の「いつ」「どこに」「どれくらい」をスッキリ解明
今も述べたように、寝ている間は涙が分泌されないため、起きぬけの目は意外と乾いています。目を閉じている間、ずっと潤っているように思えるかもしれませんが、実は違うのです。
言われてみれば、起きた瞬間、なんだか目がヒリヒリして目を開けづらい感じがする、そんな覚えはありませんか? それこそが「乾き」のサインです。
特にドライアイの人は、枕元に目薬を置いておき、目覚めた瞬間に目薬を差すくらいのつもりでいるといいでしょう。また、朝に目薬を差すと単に目がスッキリして、気持ちもスッキリと1日を始められるというメリットもあります。
目薬を差し忘れることが心配な人は、日常的な動作とセットにしてみてください。例えば、「歯磨きをしたら目薬を差す」「食後に目薬を差す」と決めておく、などです。
眼科で処方される目薬だと、「1日3回」などと1日に複数回差すように指示される場合があります。ところが目薬というのは、どうも軽視されがちのようで、内服薬ならば「1日3回」を守れるのに、つい目薬は忘れてしまうという声をよく聞くのです。
もっとも、胃腸に影響する内服薬のように「食前」「食後」「食中」といった分け方はないので、もし点眼を忘れてしまっても、思い出したときに差せばかまいません。
ただ、それだとずっと忘れがちになって、結局は、薬効成分が不足してしまう恐れもあります。目薬はいつ差してもいいものとはいえ、確実に差すタイミングを設けておいたほうが、より安心でしょう。
また、2種類以上の目薬を処方された場合は、差すタイミングは同じでいいのですが、それぞれの間は5分ほど開けてください。質感がさらっとした目薬とドロッとした目薬を処方されたら、さらっとしたほうを先に差します。
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