新NISA見据えて仕込む「10倍株」今から見つける技 数字やデータだけではない「いちばん大切なこと」

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エミン先生:そう、同じだよ。数字やデータも重要だけど、株式投資でいちばん大切なのはストーリーです。

カルタくん:映画と同じで、投資でも大切なのはストーリーなのか。

エミン先生:せっかく10倍株を見つけても、どこまで売上高は伸びるのか、どんなリスクがあるのかなど具体的なストーリーが描けないと、少しの変動で手放してしまう。10倍になるまで売らずに“握る”ためにも重要です。

カルタくん:正解は、ストーリーの描きやすい、身近なものから10倍株を探すBだ!

エミン先生:よくできました。正解はBです。

解説:シンプルなストーリーを描け

株はきわめてシンプルな投資です。製品やサービスがよく、たくさん売れるとその企業の株価は上がります。逆に売れなければ下がります。

そして株式市場に上場している企業の製品やサービスに囲まれて私たちは生活をしています。その製品やサービスの良し悪しをすでに知っているので、日本株への投資には、はじめから大きなアドバンテージを持っているのです。

経済学者のケインズは株式投資を美人投票にたとえました。自分がいいなと思っている企業ではなく、ほかの人たちがいいと思うような企業に投資したほうが有利だという意味です。それも1つの考え方ですが、初心者が10倍株を探すためには、自分の好きなものへ投資するほうがいいでしょう。

エコノミストのエミン・ユルマズ氏(写真:今井康一)

例えば、世界で最も成功している投資家のウォーレン・バフェットは、一貫してコカ・コーラに投資しています。彼がコカ・コーラの株を保有する理由は、きわめてシンプルです。

それは、自分はコーラが大好きだから。90歳を超えたいまでも毎日コーラを飲んでいるようです(後述しますが、バフェットの投資スタイルは、成長著しい企業に投資し、10倍株を目指すタイプではありません。それでも銘柄選びの基本は変わりませんし、コカ・コーラの株価も10倍を達成しています)。

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