内向型は「リーダーに向かない」の大いなる誤解 大成功を収めた内向型を分析して分かったこと

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▼エマ・ワトソン(イギリスの女優、活動家)

外向型のように振る舞うことが期待されている世の中で、彼女は自分に欠陥があると感じていた。外出して友達と遊ぶのが大嫌いだったのだ。

内向性について学んだことで気分が安らぎ、とても勇気づけられたと語っている。

「実を言うと、私は社交性に欠ける典型的な内向型人間です。パーティーで脚光を浴びると、いつも緊張してしまいます。それは私にとって刺激が強すぎるのです。

だからそんなときは休憩をとるために、いつも洗面所に行くことにしています。私をパーティーで見かけた人はたくさんいることでしょう。

でも私は大勢の人と一緒にいると不安で仕方がないのです。雑談は大の苦手で、集中力が続きません」

ひとりのときに最高の思索を

▼マハトマ・ガンジー(インド独立の父)

ガンジーにとって、人前で長いあいだ話すことは、いつも苦痛の種だった。多くの内向型の人と同様、スピーチの準備に時間がかかった。彼は入念に言葉を選ぶ思慮深さのおかげで多くの問題を回避できた。

ガンジーはこう言っている。

「私が自信を持って言えるのは、思慮に欠ける言葉を発したり書いたりしたことがほとんどないことだ。私はスピーチや本で不適切なことを言ったり書いたりして後悔した記憶がない。

おかげで多くのトラブルを避けることができ、そのために貴重な時間を浪費せずにすんだ」

▼アルベルト・アインシュタイン(ドイツ生まれのアメリカの物理学者)

多くの内向型人間と同様、アインシュタインはひとりでいるときに最高の思索をすることができた。ひとりで過ごして問題に対して長時間向き合えたことが、大きな功績につながったのだ。

注意が散漫にならずに特定の問題に集中することが、成功の重要な条件であることが証明された。彼は「私はそんなに頭がいいわけではなく、問題に対して普通の人より長く取り組めるだけだ」という名言を残している。

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ここで紹介した人たちほどの大成功を私たちが収めることはできないかもしれないが、成長の余地がまだかなりあることは断言できる。

内向型であることをハンディキャップとみなすのではなく、自分の内向的な性格を歓迎することは、社会に貢献する原動力になる。

ただし、どうやって社会に貢献するかが問題である。粘り強さを通じてか、思慮深さを通じてか、アイデアを通じてか、情熱を感じる対象に取りつかれることによってか?

それはあなた自身が決めることだ。

ティボ・ムリス ビジネスコーチ・著述家

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Thibant Meurisse

フランス出身のビジネスコーチ、著述家。英語で書いた著書は20冊以上あり、23カ国語に翻訳され、英語圏を中心に60万部を突破している。日本での訳書に『理想の自分をつくる100の法則』『「ひとりが好きな人」の上手な生き方』がある。フランスの大学を卒業後、来日して一橋大学大学院でMBA(経営学修士)を取得。東京のコンサルティング会社で勤務したのち、帰国。現在、エストニア在住。趣味は心理学、能力開発、旅行、外国語学習など。

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