アマゾン「2代目」社長が遭遇する巨大な後始末 創業者ベゾスが残した問題が次々と…

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本格的な成果がまだ出ていないプロジェクトを終了もしくは縮小し、音声アシスタント「アレクサ」やドローン、無人店舗を担当していた従業員をレイオフ。従業員数は昨年初頭ピークの162万人から現在は146万人に減っている。

こうした「改革」は実を結び始めた。会社の成長は勢いを取り戻し、利益はウォール街の予想を上回って拡大。1年前にはわずかな赤字だったのに対し、直近の四半期で売上高は11%増の1344億ドルを記録、最終利益も67億ドルまで増加した。

多くの点でジャシーの成功は、FTCが標的とする「サービス」分野への依存を強めたことから来ている。サービスには、アマゾンがマーケットプレイスの販売業者に提供している広告やフルフィルメントが含まれる。

アマゾンの直販でなく、マーケットプレイスの販売業者が提供する商品は、直近の四半期でアマゾンの小売売上高の60%を占めた。

自身のビジョンを示した直後に…

8月にウォール街のアナリストたちとの電話会議で、ジャシーは15分を費やして自身の展望を説明した。それまでの電話会議では、緊縮策に関する話題が多く、創業者から引き継いだ問題と思われるものが焦点となっていた。

フォルテは投資家向けのメモで、「将来に関する彼のビジョンが最も明確かつ明白に表れた」と記している。ジャシーは人工知能(AI)や医療分野での野心を語り、物流再構築によってより多くの商品をより早く届けるという目標を示した。

それから2カ月と経たずにFTCは提訴に踏み切り、長期にわたる激しい法廷闘争の舞台がセットされることとなった。

(執筆:Karen Weise記者)
(C)2023 The New York Times

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