アンジャッシュ渡部「一筋の光」を追う仕事の現在 YouTube番組『渡部ロケハン』が凄いことになっていた

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こうして『アンジャッシュ渡部がいつか地上波のグルメ番組に出ることを夢見てロケハンする番組(渡部ロケハン)』という方向性とタイトルが決まった。

毎回、ある駅をテーマに、グルメ未開拓のお店をアポなしでロケハンし、実は美味しいのにあまり知られていない“ウモレ店のウモレ美食グルメ”を発掘するという内容。構成は西村氏とカツオ氏が参加。

ディレクターには西村氏とともにYouTube番組『サウナノフタリ』を立ち上げた映像ディレクター・ソマシュンスケ氏に決定。ソマ氏は『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)、『有吉反省会』(日本テレビ系)などに携わるなど地上波の経験が長く、ネット配信にも造詣が深い鬼才映像ディレクター。あとはスポンサーである。

白羽の矢をたてたのは、西村氏が構成を担当している『サウナノフタリ』のスポンサーをしている、リラクゼーションドリンクを展開する「CHILL OUT」。3人は企画書を提出し、無事、承諾を得ることに成功する。

「現段階、渡部さんの番組のスポンサーになるのは結構リスキーじゃないですか。でもCHILL OUTさんは番組内容に快諾してくださいました。渡部さん、ソマディレクター、僕、カツオさん、CHILL OUTさん……。どれかが欠けたらこの番組は成立していない。すべてのピースが埋まって『渡部ロケハン』につながったんです」(西村氏)

ショート動画と大物たちの絶賛がきっかけに

『渡部ロケハン』のオファーを受けた渡部氏はどのような心境だったのだろうか?

「この番組の話をいただいた時、コンセプトが面白いですけど、単発で終わるのかなと思っていました。ディレクターのソマさんとは組むのはこれが初めてで、どういう人か、どういうテイストで撮る人かもわかりませんでした。最初はカメラ1台回して、僕が店で食べるというシンプルな内容をイメージしてたんですが、すごくちゃんとした番組に仕上がっていて驚きました」(渡部氏)

こうして2023年4月28日に初回配信。地上波テレビクラスの番組を提供する制作体制を整え、クオリティーの高い動画内容だったが、反響は芳しいものではなかった。

さほど反響がなかった『渡部ロケハン』の初回だったが…(画像:アンジャッシュ渡部がいつか地上波のグルメ番組に出ることを夢見てロケハンする番組/YouTubeより)

「全然反響がなくて。再生数も5000回くらいしかなく、スタートから10日くらいはめっちゃ焦ってました。3人のグループLINEも、お通夜みたいな雰囲気でした」(ソマ氏)

「『今の渡部はこんなもんなんだな』という思いがありました」(渡部氏)

ただ、このテレビ番組のプロが集結した精鋭たちの前にあって、その心配は長くは続かなかった。

2023年5月6日配信の「自粛中の渡部を救った豊洲の仲間たち」、2023年5月9日配信の「未公開トーク/自粛中・寿司職人から渡部へ…」というショート動画が再生回数が100万回を超えた。

100万回再生を超えたショート動画
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