損保が自動車販売会社向け取引でカルテルの疑い 「ビッグモーター不正」問題による混乱に拍車
大手損害保険会社による「保険料カルテル問題」が、「ビッグモーター不正」などで炎上している中古車販売業界にも飛び火してきた。
今回、新たにカルテルの疑義が浮上しているのは、ケーユーホールディングス(HD)向けの共同保険取引だ。ケーユーHDは、輸入車や中古車の販売大手で東証スタンダードに上場している。
共同保険をめぐっては、6月19日に「大手損保4社が企業向け保険でカルテルの疑い」で既報した通り、私鉄大手・東急グループとの取引をめぐって保険料の水準を決める際にカルテル行為に及んだことが発覚。東京海上日動火災保険などの大手4社がカルテル行為について公式に認めている。
その後、大手私鉄・京成電鉄グループや成田国際空港などとの取引においても、大手損保によるカルテル行為の疑義が次々に表面化している。
幹事会社は損害保険ジャパン
複数の関係者によると、ケーユーHDとの共同保険取引では次のようなことが行われていたようだ。
ケーユーHD役員向けの損害賠償責任保険など、複数の保険で契約更改があったのは昨夏のこと。その際に、幹事会社の損害保険ジャパンと東京海上日動、三井住友海上火災保険の3社の営業担当者は、連絡を取り合いながらケーユー側に提示する保険料の調整をしていた疑いがあるという。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら