60歳過ぎてもやけに元気な人が食べているモノ 最も効率的にたんぱく質を摂取できる方法

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体重が50㎏の方ならば、75g。体重が80㎏の方ならば、120g。

どうでしょうか。想像していたよりも多くてびっくりされた方も多いかもしれません。

文部科学省の「食品成分データベース」によれば、各食品が含むたんぱく質の量は、卵1個(60g)に7.3g、ひきわり納豆1パック(40g)は6.6g、油揚げ1枚(30g)に7g、木綿豆腐1丁(約300g)に21gのたんぱく質が含まれています。

肉の場合は、100グラムにつき、若鶏のモモ肉(皮なし)なら19g、豚ヒレなら22.7g、和牛サーロイン(脂身なし)なら17.1gのたんぱく質が含まれています。

ただ、いちいち食品中のたんぱく質の量を調べるのは難しいでしょう。その場合は、目安として、1食につき両手に乗る程度のたんぱく質を摂るように意識しましょう。

なお、たんぱく質は体内にはためられないので、食いだめはできません。3食の間にこまごまと食べ、適度にたんぱく質を補充することが大切です。

たんぱく質の摂取は14時までの間に

年齢を重ねると、血管がもろくなるため、高血圧を気にする人も増えます。それゆえ、過度な減塩を行ったり、血圧を下げる薬を飲んだりと、さまざまな対策を取ります。

ただ、私は、60代以降になったら、減塩や薬で無理やり血圧を下げるよりも、たんぱく質を摂って血管を強く、弾力のあるものにすることを意識すべきだと感じています。実は、たんぱく質には血管を強くする作用があります。

この数十年で脳出血を起こす日本人が確実に減っているのは、日本人が魚だけではなく、肉や牛乳などでたんぱく質をたくさん摂るようになったことで、血管が強くなったからだと考えられます。

1960年代の日本人は、血圧が160mmHg程度でも脳卒中で倒れる人が珍しくありませんでした。一方、現代では、血圧200mmHgくらいある高血圧の人であっても、脳の血管が破れることはほとんどありません。つまり、現代の日本人の血管は、かつての日本人の血管よりも、太くて丈夫になっているのです。

肉や牛乳の消費量は、平均寿命にも大きく関わっています。たんぱく質に含まれるコレステロールは免疫機能を強化する効果があるため、肉や牛乳を食べれば免疫力がついて、病気になりづらくなります。

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