新聞業界が難癖「NHKテキストニュース」の行方 「地方紙のデジタル化」が成功しない納得理由

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日本新聞協会は「NHKプラス」の必須業務化にも反対だし、テキストニュースは廃止せよ、と主張している(写真:シンボリック/PIXTA)

日本新聞協会(以下、新聞協会)がNHKネット業務の必須業務化に猛反対している(参考記事:新聞の敵は「NHKのネットではない」と断言できる)。「NHKのネットテキスト業務は撤退を」との主張は、あまりにも言いすぎだ。国民の利益を損なう暴論で、こんな無茶苦茶な言い分が通るはずがないと思っていたが、8月の総務省有識者会議で話が二転三転した。

「NHKプラス」の必須業務化に反対

NHKのネット業務については「公共放送ワーキンググループ(WG)」という会議で2022年9月から議論されてきた。放送をネットで配信する「NHKプラス」をはじめとするネット業務は現状、「補完業務」と定義され、予算などが制限されている。会議は「NHKプラス」を必須業務と認め、テレビを持たなくてもアプリをインストールして積極的に手続きする人には、ネット単独での受信料契約で視聴できるようにしていいのでは、という論調で進んできた。なお、スマホを持っているだけで受信料を求める考え方は当初から否定されている。

NHKのテキストニュースは「NEWS WEB」とスマホアプリ「ニュース防災アプリ」がまずある。さらに「クローズアップ現代」のような報道番組の内容を放送後にテキスト化したり、政治に特化した「政治マガジン」や記者個人の思いを書いた「記者のノート」などもあり、放送を補完している。

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