KDDI、3期連続の2桁成長が視野に

2016年3月期営業益予想は8200億円

 5月12日、KDDIは2016年3月期に連結営業利益(国際会計基準)8200億円を見込んでいると発表した。2012年5月撮影(2014年 ロイター/Issei Kato)

[東京 12日 ロイター] - KDDI<9433.T>は12日、2016年3月期に連結営業利益(国際会計基準)8200億円を見込んでいると発表した。今期から会計基準を変更したため単純比較はできないが、日本基準の前期と比べると11%増となる。今期を最終年度とする3カ年中期計画で掲げた毎期2桁成長の達成が視野に入った。

トムソン・ロイターのスターマイン調査がまとめたアナリスト20人の営業利益予想の平均値は8322億円で、会社予想はこれを下回る。

2015年3月期の営業利益は前年比11.8%増の7412億円と、2期連続の2桁増益だった。販売手数料の削減に加え、スマートフォン(スマホ)ユーザーの増加や、タブレットなどの2台目契約によるデータ通信収入の拡大が収益を押し上げた。

今期は国際会計基準の適用が754億円の下押し圧力として働くものの、引き続き販売手数料の削減やデータ通信収入の増加を見込んでおり、増益基調は維持できる見通しだ。

会見した田中司孝社長は好調の背景について「(固定回線と携帯電話のセット割引である)スマートバリューが一番寄与している。スマートバリューによるバンドルサービスは解約率の低下につながるので、新規が同じ量であれば、解約率が下がると結果として純増が増える」と述べ、純増につながる仕組みを構築できていることがプラスに働いているとの認識を示した。田中社長によると「バンドルサービスに入ると解約率が半分くらいになるという経験値がある」という。

ただ、通信収入の伸びは鈍化しており、KDDIに限らず、NTTドコモ<9437.T>やソフトバンク<9984.T>など通信各社はコンテンツ販売や各種サービスで加入者1人当たりの売上高をいかに積み上げるかが当面の課題となっている。

田中社長は「前期に比べて通信料売り上げ(の伸び)が下がっており、市場はどちらかというとダウントレンドにある」と指摘。その上で「顧客が望んでいるサービスなどを提供することで、今期の営業利益10%アップの目標をなんとか達成したい」と語った。

売上高に当たる営業収益は今期4兆4000億円を計画。前年比3.7%減となるが、会計基準の変更によるもので、「実質は増収」(広報担当者)という。会計基準変更の具体的な影響額は明らかにしなかった。

 

(志田義寧)

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