ドラマ見逃し配信「○万回突破」が続出するウラ側 視聴率に代わる新指標をどこまで信じていい?
「1000万回」という大きな数字が報じられたタイミングで、ドラマの配信再生に何が起きていて、どんな背景や思惑があるのかを解説していきます。
「好結果だけ公表」というスタンス
まずは「配信再生○万回」という数字をどうとらえればいいのか。
注目してほしいのは、前述した数字が好結果ばかりで「いまいち」の再生数を報じたものがないこと。つまり各局は好結果の作品だけを選んで公表しているのです。実際、民放ゴールデン・プライム帯で放送されている下記の6作は、現時点で配信再生数が報じられていません。
今夏、民放ゴールデン・プライム帯では12作が放送されているので、ここまで配信再生数が報じられたのは半数に過ぎないのです。「好結果だけ公表する」というスタンスは、裏を返せば「都合の悪い数字を隠している」ということ。毎話公表されるわけではないことも含めて配信再生数は、ビデオリサーチによるデータで良くも悪くもほぼ毎話報じられる視聴率とはまったく違うものなのです。
しかし、「好結果だけ公表する」というスタンス以上に重要なのは、配信再生数の算出方法が作品ごとに違うこと。下記に算出方法の主なパターンを挙げていきましょう。
・「史上最速」「歴代最高」などの算出は、全局、自局内、ドラマ枠内の3パターンがある
・「100万回、200万回など区切りのいい数字を○日間で突破」という算出の仕方もある
・「○話~○話の累計再生数○万回」という算出の仕方もある
・本編だけでなく、クロスオーバー作品、配信限定の派生作品などの合算もある
・「○万回を突破」と「約○万回を記録」の違いがある(“突破”と“約”の表記)
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