「子どもがいない夫婦」人に言えないつらさの中身 「いる・いない」で分けられがちな社会の生きづらさ(後編)

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企業や社会の理解を得づらい現状がある

――マダネ プロジェクト、最近は変化などはありますか。

コロナのときはずっとオンラインでしか会をできなかったんですが、昨年の後半からリアルでも再開しました。1テーブルに8人掛け、それを3テーブルで、1回の人数は24人。だから、すぐ満席になってしまいます。7月末に開催の回も、募集開始から 4、5時間で埋まってしまいました。

内訳はリピーターが4、5割と、新規の方が5、6割くらいですね。以前参加した方は、すぐ埋まるのを知っているから遠慮されたりして。そういう会を、年に4回くらい、開催しています。

――もっとやってほしいとリクエストをもらっても、マダネの活動はみなさん謝礼が出るわけではなく、手弁当ということ。難しいですよね。私も、いろんな形の家族の形をアリにしようと「定形外かぞく」という活動をしていますが、年1回のイベント開催が限度です。

いやもう、増やせないです。運営は参加費でなんとか補っている状態で、スタッフも全員ボランティアなんですね。時間も結構取られるし。参加者のみんなが喜んで、元気になってくれるから頑張れるよねっていう、スタッフみんなの気持ちだけで続けています。

以前、企業をまわって協賛をお願いしたこともあるんですが、「子どもがいない人のサポートはちょっと……」という感じで、通らないんです。いまは少子化だから、子どもがいない、もたないという人を支援しにくいのでしょうか。

(画像:『まんが 子どものいない私たちの生き方: おひとりさまでも、結婚してても。』より)

でも、子どもがいない人たちも、それぞれにつらさを抱えている。それでもこうやってつながって思いを浄化することで前向きになって、外にも出られなかった人が働き出したりするわけで。だから、マダネは社会に貢献していると思うんです。でもそれを、社会や企業さんにはなかなか理解してもらえない。「子どもがいる人もいない人もフラットに応援しますよ」っていう企業も、出てきてくれたらいいですね。

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