日経平均再浮上の「重要サイン」が点灯しつつある 3万4000円突破に必要な「3つの条件」とは何か
また6月の実現率(生産計画に対する実際の生産高)がプラス4.7%、7月の予測修正率(前月から当月にかけての生産計画の変化)がプラス7.1%と共にプラスであったことを踏まえると、生産は上方修正される方向にあると判断され、この点も安心感がある。
出荷・在庫バランス改善、日本株は再上昇へ
そして喜ばしいことに6月は出荷のマイナス幅がマイナス5.4%に縮小すると同時に、在庫の伸び率がマイナス0.7%と遂にマイナス圏へ突入するという象徴的な動きがあった(5月の在庫はプラス5.8%)。
この結果、出荷と在庫の前年比伸び率の差分をとった出荷・在庫バランスはマイナス4.7%へとマイナス幅が縮小し、プラス圏が目前に迫った。
このことは製品需給の緩みが解消に向かっていることを意味する。この需給バランス改善は素直に好感すべきだ。というのも、この出荷・在庫バランスと日本株は長期的に連動性を有してきた経緯があるからだ。出荷・在庫バランスがプラス方向に推移し、日本株が上昇するという関係はこの5~6月にもみられた。
現在、「広義半導体株」はPER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)といった企業価値評価の指標がかなり切り上がってきたこともあり、上昇は一服している。だが、今後これら銘柄の業績拡大が現実のものとなれば、日本株の下振れリスクは後退しそうだ。
以上、「円安」「アメリカ経済のソフトランディング」「半導体需給」がうまく組み合わされば、今後年内までに日経平均株価は3万4000円を上回ると考えられる。
(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)
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