地下に駅前広場?「本開業」虎ノ門ヒルズ駅の全貌 ガラス張りのホームに発着する電車が見える

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地上から、または銀座線からの乗り換えで同駅に着くと、まず驚くのが改札口のある地下2階コンコースと接続する広大なスペースの広場だ。

コンコースの西側は、高さ約266m(地上49階・地下4階)の高層ビル「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」地下の「ステーションアトリウム」と呼ぶ面積約2000平方メートルの駅前広場につながっており、地上1階まで吹き抜け構造になった自然光が射し込む広場からは、ガラス越しに地下1階のホームが見える。コンコースの東側も商業施設「グラスロック」の地下広場に接続する。

虎ノ門ヒルズ「ステーションアトリウム」
地下に広がる「ステーションアトリウム」。中央に見えるのがホーム(記者撮影)

虎ノ門ヒルズ駅は、独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)が事業主体となり、設計・工事を東京メトロが受託する形で整備した。ビルの地下空間と駅が融合した空間を、両者は「『駅まち一体』の空間」としてPRする。UR都市機構・東日本都市再生本部都心業務部の轟幸紀担当部長は、「周辺の再開発と駅を一体で行うという中で、街がどういう形であるべきかのコンセプトに基づき、一緒に整備を進めてきた」と話す。

駅前広場を「見下ろす」地下ホーム

ホームに上がると、ガラス張りになった部分の壁面からは駅前広場やコンコースを見下ろすことができ、地下駅とは思えない眺めが広がる。ホームの幅も広がり、北千住方面側の2番ホームは約6mから最大約14.3mに、中目黒方面側の1番ホームは約4.9mから最大約7.2mになった。

虎ノ門ヒルズ駅のホーム
ガラス張りのホーム壁面(左)からは地下の駅前広場が見える(記者撮影)
拡幅された虎ノ門ヒルズ駅のホーム
北千住方面行きのホーム。大幅に拡幅された(記者撮影)

ホームの幅が大きく異なるのはトンネルの位置が理由だ。東京メトロ鉄道本部改良建設部の川上和孝第二工事事務所長によると、日比谷線のトンネルは国道1号の下を通っているが、「トンネルと道路の中心線の位置がややずれている」といい、道路幅に合わせて駅施設を建設すると左右対称にならない。このため、2つのホームの幅が異なる形になったという。最大幅はほぼ倍の差があるが、将来の利用者増加を見込んでも「どちらのホームも十分対応可能な幅」(川上氏)。ガラス張りの開放感とともに、地下駅としてはゆとりのあるホームといえそうだ。

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