「婚活で宗教二世を打ち明けた」33歳女性の顛末 親の定めにとらわれず幸せになった人もいる

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理恵さんには、マッチングアプリで出会い付き合ったものの、すぐに別れてしまった彼氏がいました。その男性は会話の中で宗教を馬鹿にする発言がたびたびあり、自分とはわかりあえないと思ったそうです。

その後、離婚歴がある大祐さん(38歳)とマッチングしてデートします。初対面のとき、理恵さんが質問したわけでもないのに大祐さんは「気になると思うけど、そちらからは聞きにくいと思うから」と離婚の経緯を話してくれました。

その日は連絡先を交換して解散したそうですが、家に帰ってから「この人は離婚理由も話してくれたのだから、私も話すべきでは」と思い立ち、その場で電話をかけて宗教二世であることを伝えました。

大祐さんからは「今も信仰しているの?」と確認されました。

理恵さんは「信仰していない。でも信者だったときの友だちとは今もつながりがあって会うことはある」と伝えました。

それに対しては、「つながりがあることは育った環境だから仕方がないと思う」と言われたそうです。

その後、大祐さんは事情も知ったうえで理恵さんに交際を申し込み、お付き合いが始まります。ちなみに大祐さんには特定の信仰はありません。

理恵さんの両親は2人の結婚を歓迎し、大祐さんに布教することもありませんでした。また、大祐さんの両親は理恵さんが宗教二世であることを知っているそうですが、特に宗教に関して質問されたことはないそうです。

宗教二世の女性と結婚した男性が気にしていたこと

大祐さんによると、交際前に気になったことが2つあったそうです。

1つは現役信者である理恵さんの両親の“信仰レベル”です。理恵さんはもし、自分の両親がパートナーに布教するなど宗教関係で迷惑をかけてくるようなことがあれば、親子の縁を切るぐらいの覚悟があったと話します。

2つめは、理恵さんが印象を良くするために「脱会して今は信じていない」とうそをついているのではないか、という点です。

もちろん、理恵さんは印象アップの方便で脱会していると伝えたわけではありません。しかし、それを証明する脱会届けのようなものがあるわけではなく、入信も脱会も自己申告だといいます。

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