平気で「スーパーの弁当」買う人が見過ごす事実 アスパルテームは幅広い食材に使われている
また2005年にイタリアで行われた動物実験では、アスパルテームによって白血病やリンパ腫の発生が認められました。この実験は、同国のセレーサ・マルトーニがん研究所のMorando Soffritti博士らが行ったもので、8歳齢のオスとメスのラットに、異なる濃度(0~10%の7段階)のアスパルテームを死亡するまで与え続けて、観察したというものです。
その結果、メスの多くに白血病またはリンパ腫の発症が見られ、濃度が高いほど発症率も高かったのです。また、人間が食品から摂取している量に近い濃度でも異常が観察されました。
この実験結果や前の脳腫瘍との関係は、アスパルテームが、発がん性があることを示唆しているものであり、おそらくIARCの研究者たちは、これらのデータやその他のデータを検討して、今回の結論に至ったと考えられます。
なお、食品の原材料名にアスパルテームを表示する際に、必ず「L-フェニルアラニン化合物」という言葉が添えられていますが、これには理由があります。フェニルケトン尿症(アミノ酸の一種のL-フェニルアラニンをうまく代謝できない体質)の子どもがアスパルテームを摂ると、脳に障害が起こる可能性があります。そのため、注意喚起の意味でこの言葉が必ず併記されているのです。
砂糖類が敬遠されている中で利用が増えた
現在、アスパルテームはコーラなどの清涼飲料水、ガム、のど飴、ゼリー、チョコレート、清涼菓子、スーパーのお弁当など数多くの食品に使われています。「スーパーのお弁当とは意外だ」と感じる人もいると思いますが、具材の味付けに使うたれや、つゆなどに添加されていると考えられます。
以前から危険性が指摘されているにもかかわらず使われ続けているのは、肥満や高血糖の人が増えていて、砂糖類が敬遠される傾向にあるからでしょう。
各企業は、「ダイエット」「低カロリー」と銘打って、砂糖類の代わりにアスパルテームを使った飲料やお菓子などを次々に発売しています。また厚生労働省は、企業の意向をくみ取ってアスパルテームの使用を禁止しようとはしません。こうしてアスパルテームがさまざまな食品に使われ続けているという現状があるのです。
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