世界初の革新的技術がドゥカティから生まれる訳 最先端エレクトロニクス技術の開発現場を訪問
それらは、まさにドゥカティらしいアプローチでのマシン設計、すべての機能が効率的に働き高いレベルでのライダビリティを実現していることが理解できた。事実、昨年よりレコードタイムが3秒以上更新されていることがすべてを物語っている。ただし、電動バイクはスタートしたばかりと、市販へ向けたコメントは発表されなかった。今後のMoto Eの発展とドゥカティの電動バイク分野での活躍に期待したい。午後はMoto EレースとMoto GPのスプリントレースを観戦し、フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボチーム)の優勝に大いに沸いた。
翌日もホテルからディアベルV4でムジェロ・サーキットまで移動し、ハイライトであるMotoGPイタリア大会決勝レースをグランドスタンドで観戦。決勝でもバニャイア選手が優勝を飾り、さらに表彰台を独占したドゥカティの勝利の興奮を胸に日本への帰路についた。
Ducati Tech Talkに参加して感じたこと
ドゥカティ本社で働く2000名の従業員によって世界中にデリバリーされる車両は年間で約6万台。そのうちの2500台が日本国内に送られている(2022年実績)。従業員数や生産台数をみる限り、ドゥカティは決して大企業ではない。むしろ中小企業レベルともいえるドゥカティだが、世界中には“ドゥカティスト”と呼ばれる熱狂的なファンがいる。そこには変わらぬ一貫した製品への取り組みなど、顧客が安心して付き合っていけるものがあるのではないか。
今回、ドゥカティのDucati Tech Talkに参加し、本社入り口には大きなゲートこそあるものの、社内にはIDカードを検証するセキュリティなどは見当たらなかった。そして何より、誰ひとりとして首からIDらしき物を吊り下げているスタッフはいないのだ。従業員の共通点と言えば、ドゥカティのTシャツやワークウェアを着ていることだ。組み立ての現場も、レストランもドゥカティのシャツを着た人々が楽しそうに動いている。人と人とのコミュニケーションから、良いアイデアと製品が生み出されていると感じずにはいられない。
そこには、経営陣自ら現場に足を運ぶ姿もあった。決して、雲の上の人ではない振る舞い。だからこそ、少ない人数でも最大限の力を出せる企業としてのスタンスがあるのだろう。昨年はワールドスーパーバイクでのチャンピオンとMotoGPクラスでのチャンピオンを獲得するなど、モータースポーツ分野でも圧倒的な力を見せつけた。風通しの良い企業体質が営業利益とモータースポーツでの活躍を後押しし、その存在感を不動のものにしていることを実感させられた。
• 2008年 DTCトラクション・コントロール - 1098 R
• 2009年 LEDヘッドライト - ストリートファイター1100
• 2010年 ライディングモード - ムルティストラーダ1200 S
• 2011年 TFTメーターパネル - ディアベル
• 2012年 エレクトロニック・エンジンブレーキ・マネジメント(EBC) - パニガーレ1199
• 2012年 フルLEDヘッドライト - パニガーレ1199
• 2020年 アダプティブ・クルーズコントロール/ブラインドスポット検出機能 - ムルティストラーダ V4
• 2023年 エクステンデッド・シリンダー・ディアクティベーション - ムルティストラーダV4ラリー
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