【産業天気図・証券】ネット証券は引き続き『晴れ』、対面証券は相場上昇が持続しないと『薄曇り』程度

証券業界に薄日が差してきた。株式相場の膠着と外債販売の減少で苦しんだ前期から続く『曇り』からは持ち直しが期待できそうだ。新年度入りしてから低調だった株式市況は、外国人投資家の買いを原動力に7月下旬から好転。またペイオフ解禁と長引く国内の低金利を追い風に、毎月分配型投信や割安株、新興国ファンドなど投信の販売環境も良好だ。
 ただ、株式売買が活発化する中でも、既存の対面営業を中心とする証券会社がネット専業証券にシェアを奪われる構図に変化はない。投信残高から得られる信託報酬も収益の柱となるのはまだ先で、各社の収益体質には相場に大きく左右されるという脆弱性が残る。
 最高益更新が続くネット証券は引き続き『晴れ』。対面証券は相場上昇が持続しない限り、お天気は『薄曇り』程度にとどまる。相場を牽引する外国人投資家の動向を左右する海外株式市況や原油価格、米国の金融政策が既存証券にとっての最大のリスク要因となる。大手証券では、最大手の野村ホールディングスでは先行投資を行ったローンや内外証券化など戦略ビジネスからの収益貢献の度合い、2番手の大和証券グループ本社は三井住友銀行との一段の連携強化が空模様を左右するカギとなりそうだ。
【水落隆博記者】


(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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