ツイッター閲覧制限は「崩壊の序章」かもしれない 続く迷走にユーザー翻弄、安住の地探し移動も…
不安定な利用環境が続くなか、ツイッターからの「移住先」を探す動きも見られる。
数年前にも注目されたMastodon(マストドン)や、日本発のMisskey(ミスキー)、ツイッター社の元CEOが関わる招待制のBluesky(ブルースカイ)、あらゆるSNSから「出入禁止」となったアメリカのドナルド・トランプ元大統領が立ち上げたTruth Social(トゥルース・ソーシャル)などが話題になっているが、ここに来て、最有力とされる新サービスがやってきた。FacebookやInstagramを展開するMeta(メタ)が、7月6日にも始めると報じられている「Threads(スレッズ)」だ。
GAFA(FはMetaの旧社名Facebook)の一角を占める、世界有数のIT企業によるSNSサービスの誕生とあって、期待は大きい。しかし、筆者の見立てでは、完全なるツイッター代替には(少なくとも日本市場においては)なり得ないと考えている。
閲覧制限は「崩壊の序章」になるかもしれない
日本のネットユーザーには、SNS上のフォロー・フォロワー関係と、リアルな人間関係をわけて考え、両者の結びつきを避ける印象がある。実名ベースのFacebookに違和感を覚えた経験がある読者もいるだろう。その点、Instagramは属人性が薄れるものの、Facebookとのアカウント連携や同時投稿が推奨されている。
表向きは匿名性が保たれていても、内情は「実名コミュニティー」と隣り合わせとなれば、居心地の悪さを感じるユーザーも多いはず。日常を離れて、特定の趣味趣向で「つながる」気軽さを、ツイッターに求めていた層にとって、しばらくThreadsへの「完全移行」は考えられないのではないか。
競合サービスがどうなるにせよ、ツイッターが苦境に立たされているのは間違いない。いかにユーザーや広告主の信頼を勝ち取るか。そして、これまでの「ツイッターは無料で使えるものだ」との意識を変えて、ユーザーが直接課金したくなるような仕組みを作れるか。今回の閲覧制限が「崩壊の序章」にならないことを願っている。
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