ケイさんは「人生の半分近くの時間を一緒にいたパートナーと築いてきた人生の歴史は、なかったことにされている。わかってはいても悲しく思いました」と言う。そして、「声を上げられないクローゼットは全国にたくさんいます。この記事を通じて、オープンにできないでいるのは、あなただけではないと伝えたい」と話している。
「結婚の自由をすべての人に」の集団訴訟は、2019年2月に北海道、東京(一次)、愛知、関西、同年9月に九州で提訴された。2021年3月に東京(二次)も続いた。
全国では分かれる司法判断
原告は総計35人(2021年に1人亡くなっている)にのぼる。パートナーと一緒に提訴している人もいれば、ケイさんのように1人で法廷に立ち、意見陳述した人もいる。今回の福岡地裁判決が5カ所目で、全国の裁判所ではで条文によって司法判断が分かれている(表参照)。
東京第二次原告団の判決は来春の見込み。原告団の目的は、違憲(状態)判決の勝訴でなく、国会の審議を促進させること、つまり、婚姻の平等を実現することにある。北海道、 関西、東京(一次)のぞれぞれの原告団は、東京高等裁判所で控訴審が進んでいる。愛知と九州の原告団も控訴することになった。
本訴訟内容は、公益社団法人「Marriage For All Japan – 結婚の自由をすべての人に」、認定特定非営利活動法人CALL4 共感が社会を変える「結婚の自由をすべての人に訴訟」で詳しく紹介されている。
⋆1 一般社団法人 性的指向および性自認等により困難を抱えている当事者等に対する法整備のための全国連合会(LGBT法連合会)「LGBTQ 報道ガイドライン–多様な性のあり方の視点から」(第2版)(https://lgbtetc.jp/wp/wp-content/uploads/2022/04/lgbtq-media-gudeline-2nd-edit-1.pdf)
⋆2 公益社団法人Marriage For All Japan - 結婚の自由をすべての人に「日本のパートナーシップ制度」2023年6月3日(https://www.marriageforall.jp/marriage-equality/japan/)
*3 日本大百科全書(ニッポニカ)(小学館)
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