日立国際電気は無線・映像機器の仙台分工場が5月全面再開へ、収益柱の半導体製造装置は影響軽微【震災関連速報】
日立国際電気は12日、東日本大震災で被災した仙台分工場(宮城県柴田郡柴田町)が5月に完全復旧する予定だと発表した。同工場は無線・映像機器の基板製造、ユニット組み立てを担当しているが、震災で設備の一部が破損していた。すでに一部で生産を再開しているものの、全面復旧までは引き続き東京都小金井市の小金井工場で代替生産を続ける。
同社で被災した製造拠点は、仙台分工場の1拠点のみ。収益柱の半導体製造装置は富山県にある富山工場で製造しており、震災の直接的影響はなかった。部品調達面で今後、生産に打撃が及ぶ可能性はあるが、部品在庫があるため当面の生産には問題がないという。震災の2011年3月期の業績に対する影響は、それほど大きくないと考えてよさそうだ。
ただし、12年3月期は、半導体の基板材料であるシリコンウエハーの供給不安が出ており、納入先である半導体メーカーからの発注動向に不透明感が強まっている。同社は12年3月期の業績計画が見通しにくくなっていることから、当初4月26日に予定していた11年3月期の決算発表も5月9日に変更している。
(長谷川 高宏 =東洋経済オンライン)
(写真は仙台分工場、日立国際電気HPより)
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