イトーヨーカ堂が「風評被害」のいわき産ハウストマト積極販売へ、16日から首都圏110店で開始

イトーヨーカ堂が「風評被害」のいわき産ハウストマト積極販売へ、16日から首都圏110店で開始

セブン&アイ・ホールディングス傘下のイトーヨーカ堂は、首都圏店舗で、福島県いわき産ハウストマトの積極販売に乗り出す。「東洋経済オンライン」で既報のとおり、いわき産のハウストマトは、東京電力第一原発の事故以来、厳しい風評被害を受けて売り上げが落ち込んでいる。大手小売チェーンによる販売開始によって、状況が大きく改善する可能性が出てきた。

いわき市は、冬物のハウストマトの出荷量が東北地方でトップにある。しかし、東日本大震災に端を発した原発事故の影響を多大に受けている。ハウス生産であり、かつ、放射線物質の検出量が福島県による食品衛生法上の暫定基準を下回り、出荷規制の対象にはなっていないにもかかわらず、県外での売り上げが大きく減少してしまった。まさに風評被害にほかならない。

そうした中で、イトーヨーカ堂は4月11日、安全が確認されていることを踏まえて、いわき産ハウストマトの販売に乗り出すことを決定した。まず、16日から首都圏110店舗での販売をスタートする。

いわき市は4月12日、風評被害打破に向けたキャンペーンの一環として、東京・新橋駅広場で、農産物の直売会を開催。その会場にも、イトーヨーカ堂の青果部青果担当チーフバイヤー、川島芳之さんが足を運んだ。川島さんは、いわき市農業振興課長の渡邊弘幸さんや、生産者である「とまとランドいわき」の専務取締役、元木寛さんらと会談。「とまとランドいわき」生産のトマトも試食した。

「とまとランドいわき」も、既報のとおり、風評被害の直撃から売り上げが減少するとともに、単価は従来の半値以下に落ちている。震災後、35人程度だった従業員のうち、10人ほどが被災し出勤できなくなった。

他の生産者も風評被害、被災の影響を受けているのは同様であり、苦労の中で生産活動を続けている。そうした状況下で、大手小売業の力添えは、久方ぶりの朗報といえるだろう。
(浪川 攻、撮影:今井 康一 =東洋経済オンライン)

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