医療・介護費が減る「公的制度」意外に知らぬ活用術 せっかくの制度をきちんと利用しない手はない
70歳未満は生涯の医療費の半分も支払っていない
これまで何度となく、病院や薬局のお世話になってきたことでしょう。しかしもし今70歳未満ならば、まだ生涯の医療費の半分も支払っていないといったら、驚く方もいるかもしれません。
厚生労働省「医療保険に関する基礎資料」(2020年度)によると、1人あたりの生涯医療費はおよそ2700万円。そして、そのうち約半分は70歳未満、もう半分は70歳以上でかかっています。つまり、70 歳以上の医療費は1350万円くらいかかるのです。高齢になると、病気やケガをしやすくなるものです。入院・退院を繰り返したり、治療に時間がかかったりするのは、仕方のないことかもしれません。
もっとも、1350万円をすべて自費で負担する必要はありません。健康保険があるため、70歳以上の医療費は原則2割負担、75歳以上の医療費は1割負担となるからです(所得によっては2割・3割負担もあり)。そのうえ、毎月の医療費が自己負担の上限を超えた場合は、高額療養費制度を利用することで超えた分が戻ってきます。
また、医療費だけでなく介護費用がかかる場合もあります。自分の介護より前に、親の介護にお金がかかる人もいるでしょう。
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