「新婚さん」初の同性婚カップル出演"彼らの素顔" 17歳でバレエに出会い「人生」ガラッと変わった

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日本に住んでいたクリスさんは日本語も堪能だ(撮影:ヒダキトモコ)

しかし、「静岡に遊びに行く」と言って、クリスさんを初めて自分の実家に連れて行き、驚くクリスさんに「静岡に行くという時点で両親に会うって”察する”でしょ!」と思う竹田さんは、やっぱり日本人だ。ちなみに、クリスさんは「静岡に行くと言われても、まさか実家に行くとは思わない」と、いくら日本生活が長くても、そこは違う反応を見せる。

家族も自然と察していった

その流れで、両親との顔合わせが気になるところだが、そこは日本でも、リトアニアでも「最初は友達として」で、恋人としては紹介しないそう。何度も一緒に実家へ帰ることで、自然と家族も察していったという。

とはいえ、最初に竹田さんがお母さんに自分の気持ちを直接伝えたときは、「横になっていたこともあり、寝たふりだった。きっとどう振舞っていいのかわからなかったんだと思う。でも、その後は何も言わずに自然に受け入れてくれた。でも、お父さんは結婚した今でも認めていません」(竹田さん)。

(撮影:ヒダキトモコ)

一方、クリスさんは「リトアニアでは同性婚ができないので、結婚したい人は認められている国へ行くというような内容のテレビを家族で見ていた父が『こんなのは認めない』とテレビを消してしまった。そのトラウマがあったので、親には言えなかった。でも、何度もジュンと一緒に帰るから気づいていたこともあり、結婚報告の時は心から祝福してくれた」と言う。

竹田さんの左手には婚約指輪が光っていた(撮影:ヒダキトモコ)

国が違えば価値観は違う。一方で、国が変わろうとも同じ悩みや葛藤を抱えてきた人もいる。

「住所さえあれば、LGBTQでも、誰でもフランスで結婚できる。それを伝えていきたい」と2人は口を揃える。

「床バレエを広めること」とともに、新たな目標を見つけた竹田さんは、クリスさんと新しい人生を歩き始めたばかりだ。

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吉田 理栄子 ライター/エディター

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よしだ りえこ / Rieko Yoshida

1975年生まれ。徳島県出身。早稲田大学第一文学部卒業後、旅行系出版社などを経て、情報誌編集長就任。産後半年で復職するも、ワークライフバランスに悩み、1年半の試行錯誤の末、2015年秋からフリーランスに転身。一般社団法人美人化計画理事。女性の健康、生き方、働き方などを中心に執筆中。

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