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「新婚さん」初の同性婚カップル出演"彼らの素顔" 17歳でバレエに出会い「人生」ガラッと変わった

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日本では法的に同性で結婚はできない。「正式な結婚はいつか、日本の法律が変わればいいな」と思っていたが、クリスさんが2019年にフランスに転勤することになり、竹田さんも一緒に移住した。

コロナ禍が明け、「保護犬で引き取ったビジョンくんが息子のような存在になり、気づけば3人家族のようになっていた。それで自然と結婚する流れになった」と、異国で運命に導かれるように結婚に至ったという。

時折クリスさんのほうを見ながら、自身の生い立ちについて1時間たっぷり話をしてくれた(撮影:ヒダキトモコ)

床バレエ講師として10万人以上に教えてきただけあって、竹田さんの語り口は、気さくで楽しく、あっという間に相手を引き込んでいく。しかし、幼少期・思春期の竹田さんはまったくの別人だったそうだ。

「つねにいろいろあきらめる人生だった」という竹田さん。いつも一歩下がって、みんなから距離を取る。勉強もスポーツも何をやっても中途半端。やる気もなければ、夢中になることもない。中学校に入ってテニス部に入るも、行ったのは1日だけ。特に親しい友人もいなかった。

「保育園や小学校1年生の頃には、好きな対象が違うことにすでに気づいていた。なんとなく、このままだと輪から外されることを感じていて、控えておかないといけないと思った」(竹田さん)

“みんなと一緒ではない”と自覚してしまうと、いろいろなものから本能的に距離を取るようになったという。「それが続くと、あきらめというか、意欲がなくなっていくんですよ」。隣で話を聞いていたクリスさんも竹田さんの目を見つめながら「わかる」と頷いていた。

人生で初めて夢中になったダンス

そんな毎日を送っていた竹田さんが中学生のとき、ジャネット・ジャクソンとイギリスの女性グループ、スパイス・ガールズに出会った。

「初めて夢中になって、家で踊り狂っていました。でも、姉に『うるさい!踊るな!』と言われ、家で踊れなくなってしまいました」

「初めて夢中になったのがダンスだった」と言う竹田さん(撮影:ヒダキトモコ)

落ち込んだ竹田さんだったが諦めることはできず、15歳の時、家にあった分厚いイエローページ(電話帳)で1番大きく載っていたダンス教室の門を叩く。自転車で片道1時間30分。とにかくダンスが楽しくて、大人の女性たちに混ざって、ダンスに没頭した。

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【バレエを始めて2年足らずで東京バレエ団入団】

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