そんなシンプル極まりないサイトなのだが、経営目標や人事的な取り組みに関しては、突出した量の情報を公開している。なかでも印象的なのが「数値目標に対する厳しさ」だ。
例えば経営目標は「借入無しで年率 20%成長を達成すること」。目標だけではなく、達成に向けた過去の経緯まで、実に細かく記載している。あるいは「特別賞与」の項目からも、厳格な成果主義の実態が垣間見える。
そして極め付きは「10%ルール」だ。「現在は実施しておりません」と注釈が付いているものの、「勤め人」にとってはなかなか刺激的な内容ではないか。
とにかく、オーケーのサイトは「カネと数字の話」がほとんどなのだ。
「カネの話」にも広報的観点が欠かせない
改めて言うまでもないが、「カネと数字」は経営において最重要である。しかし、私の専門である広報戦略という観点から見ると、「対外的にどこまで言うべきか」という「匙加減」が大いに問題となってくる。というのも、「カネと数字の話」は投資家の判断を左右するには有効だろうが、多くの消費者、あるいは就職先を探す若い世代の心を動かすものではないからだ。
ここでオーケー同様、「お、ねだん以上。」のキャッチフレーズで価格を訴求し、35期連続で増収増益を達成してきたニトリホールディングスを見てみたい。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら