ヨーロッパでは「白シャツはフォーマル、サックスブルーのシャツはビジネス」と言われているため、日本のビジネスシーンにおいても、ライトカラーのものが定着しています。
ダークカラーのシャツは「ビジネスというより夜の世界」を連想しがちですが、実はクールビズ開始の2004年ころから、ノージャケット専用のトップスとして、紺・黒などダークカラーのシャツやポロシャツも定着してきました。
年齢とともに顔つきのフレッシュさが失われた40代以上にとって、ダークカラーシャツやポロシャツ姿は、「ビジネスリュックを馴染ませるのみならず、印象を引き締める効果も期待できる」のです。
一方、「クールビズに合わせたリュックを用意する」ことも一案です。たとえばサックスブルーのシャツに、ブラウン系のリュックはよく馴染みます。イタリア語で、空色と栗色を意味する「アズーロ・エ・マローネ」と呼ばれる配色です。
ここまでリュックと上半身の色遣いについて解説してきましたが、それでも「ビジネスリュックの形状・質感」や「合わせるジャケット」次第では、ジャケットのドレス感に耐えられないため、別の視点も求められます。
オン・オフ兼用を避けたほうが賢明な理由
ビジネスとカジュアルで「リュック形状の正解」が別物です。それぞれの「デザイン傾向の違い」が背景にあります。そもそもビジネスファッションは、「直線的デザイン」が主流です。
ジャケットやシャツの襟のみならず、ネクタイも含め、曲線より直線的なアイテムが多いことは明らかです。この傾向はビジネスリュックについても、当てはまります。
紳士服の売り場を見渡すかぎり、ボックス型のフォルムが多いです。しかもリュックそのものが悪目立ちしないよう、ポケットなどの余計なデザインを、最小限に抑えたミニマルなものが増えています。
一方カジュアルのフォルムは、フーディーやスエットなど「曲線的デザイン」が主流です。リュックのデザインは、ポケットを強調したアイコニックなものも増えています。とはいえオン・オフ兼用のリュックがないわけではありません。
ただし、「バランスよくコーディネートする難易度が高い」ことを忘れないでください。では印象面で損するリスクを排除したビジネスリュックとは、一体どんなものなのでしょうか。
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