企業がGPT導入で失敗しないための「3つの基本」 効率よくビジネスプロセスを改善するヒント
今後は、画像・リアルタイムデータの取り込みや、外部APIとの連携によるアクションもできるようになる見込みで、活用シーンがさらに幅広くなります。Midjourneyなどの画像生成AIと連携することで、言語を即座にイメージ化することも可能です。
正確性や情報セキュリティなどのリスクはありますが、すでに多くの会社が、GPTのビジネス活用が自社の命運を分けると見抜き、使い方を模索しています。たとえば旅行サイトを運営するエクスペディアは、GPTをアプリに搭載し、顧客の旅程作成、予約、旅行中のトラブル対応に活用しています(2023年5月時点では英語版のみリリース)。
しかし、単に今ある業務にGPTを使ってみるというだけでは、一部の業務効率化にとどまり、大きな効果は得られないでしょう。そこには、会社全体の「ビジネスプロセス」を考える視点が必要です。
本記事では、GPTをビジネス活用する際に押さえるべき、下記3つのポイントを紹介します。
①そもそも「不要な業務」の廃止
②プロセスの再設計とデータ蓄積の仕組み構築
③最終的な責任は人間が引き受ける
①そもそも「不要な業務」の廃止
まず大事なことは、GPTをビジネスで活用することを「目的」としないということです。目的はあくまで業務の効率化であって、GPTは手段あるいはツールにすぎないはずですが、往々にしてこのことは忘れられがちです。
ところで、その効率化すべき「業務」とは何でしょうか。業務とは、前工程から来たインプットを加工し、後工程にアウトプットすることだと言えます。そして業務のつながりが、ビジネスプロセスです。原材料(モノ)や顧客から得た情報(データ)が最初のインプットとなり、自社のビジネスプロセスを経てさまざまな加工がなされた後、顧客へ提供される最終的なアウトプットである製品やサービスとなります。
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