企業がGPT導入で失敗しないための「3つの基本」 効率よくビジネスプロセスを改善するヒント
ビジネスプロセスは、創業当時はシンプルなものだったはずです。ところが、マーケットが変わり、組織が変わるたびに、少しずつマイナーチェンジが施されて複雑化してしまいました。社内で同じことを何回もやっている業務や、最終アウトプットの品質に影響しない無駄な業務もあるでしょう。各部署で起きている問題の原因は、その前工程である別部署にあることも少なくありません。
GPTをビジネス活用する前に、そもそも今の業務のままで良いのかを考える必要があります。やめるべき、変えるべき業務に対して、いくらGPTを入れて効率化・高度化しても意味がないのです。
まずは、マイナーチェンジを繰り返して複雑となった今のビジネスプロセスの全体像を、最初から最後まで、部署をまたいで可視化する必要があります。
そして、その業務が必要なければ、やめることが一番生産性の上がる施策です。まずはビジネス目的に沿ったプロセスの廃止・変更を考え、どうしても残す業務であると確認してから、施策の一つとしてGPTの活用を検討するべきです。
②プロセスの再設計とデータ蓄積の仕組み構築
そのうえで「課題がある」「顧客への付加価値を出している」「付加価値をもっと出せる」と思われる部分を見極めます。そして、GPTも含めたデジタル技術を活用しつつ、顧客へ届ける価値を最短距離で作り出せるように、会社全体のビジネスプロセスを再設計するのです。まず会社全体のビジネスプロセスを再設計しないと、GPTをうまく使うことができません。
そして、ビジネスプロセスを再設計する際にも、AIは目的ではなく、手段であることに気を付けてください。AIを導入することが目的ではないことは先述したとおりです。
また、ビジネスプロセスと同時に、GPTなどのAIを使いこなすためのデータ蓄積の仕組みも設計する必要があります。AIは正解を確率的に予測しますが、何が正解かは、文脈により異なります。自社では、どういう時に何を正解として、何を不正解とするのか、AIに学習させるためのデータを蓄積するべきです。
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