ここまできた!「修学旅行」体験学習でできること 人気スポット巡りだけじゃない新しい傾向

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京都を訪れる修学旅行生がコロナ前水準に戻る見通し(写真:けいわい/PIXTA)

コロナの分類見直しにより、修学旅行は完全復活の気配だ。一方でコロナ以前とは違った傾向も見られる。アフターコロナの修学旅行はどう変貌していくのだろうか。

春の修学旅行シーズンを迎えた京都では、5月9日に専用団体列車の第1便が京都駅に到着。門川大作市長や、ゆるキャラが関東からの1700人の生徒たちを出迎えた。筆者は5月中旬に伏見稲荷大社を訪れたが、人気の千本鳥居周辺は修学旅行生と外国人旅行客で大賑わい。狐のお面を付けた生徒が仲間と記念撮影をしているシーンが印象的だった。

京都を訪れる修学旅行生は2017年には年間で112.6万人を記録していた。内訳は小学生約15万人、中学生が約78万人、高校生が約19万人。その後2018年に調査手法が変更となり、単純比較はできないが、2019年は70.4万人だった。それがコロナ禍の2020年には15.7万人に激減した。今年はようやくコロナ前の水準(70万人)に戻りそうだとの観測が出ている。

修学旅行といえば、かつては京都や奈良の神社仏閣を回っての歴史学習、広島の原爆ドーム、沖縄のひめゆりの塔を訪れての平和学習といったところが主流だったが、最近は体験学習を中心に新たな動きが出てきている。

京都で舞妓さんと交流

京都市と京都観光推進協議会が主催して今年からスタートさせた「アオハルギフト・京都」という寄付企業と提携した体験学習プロジェクトもその一つだ。

その内容は「舞妓さんの舞踊鑑賞・交流会」。修学旅行生が宿泊している施設等で、①舞妓の舞踊鑑賞②舞妓による話、質問等の交流③舞妓との写真撮影を行う。募集学校数は40校程度で、対象となるのは2024年1月6日から2月29日に修学旅行で京都市内に2泊以上宿泊する学校で、舞妓の派遣費用は全額京都市が負担するという。

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