そうなると、はたして何のために、誰のために生命保険に加入するのか、まったくもって意味不明になります。
つまり、20代のうちはまだ全然、生命保険に加入する必要はないのです。では、結婚したらどうでしょうか。自分が不幸にして亡くなったとき、残された妻のことを考えて生命保険に入りますか?
「生命保険の額は愛情の証拠」は神話
「生命保険の額は愛情の証拠」なんて言って、わざわざ高額な生命保険に加入している男性に対して、これは絶対に言っておきたい。大丈夫です。あなたの可愛い、若い奥さんは、あなたが死んだあと、必ず別の男を見つけて再婚します。ね、だから、わざわざ高額の生命保険に入る必要など、どこにもないのですよ。
がん保険はどうかって?
確かにがんは、40歳から89歳までの日本人の死因でトップですから、気になる人も多いでしょう。でも、がん保険は死亡時の保障ではなく、がんから生還するために必要な治療、入院などに掛かるおカネをカバーするのが目的の保険商品です。
「それなら、なおのこと入った方がいいのでは?」と思う方もいらっしゃるでしょう。ノンノン。がん保険に加入する前に、会社に勤めているなら会社の健康保険、自営業者なら国民健康保険でカバーできる病気の範囲を、きちっと調べてみて下さい。
実はがん治療に必要な費用の大半は、健康保険制度で十分に賄えるのです。健康保険制度は財政的に厳しいなどと言われていますが、それでもまだ、世界的に見ても日本の健康保険制度は、非常に充実しています。そうなると、がん保険も特に必要ない、ということになります。ただし、がんになると、すぐには今までどおりの働き方ができないことが多いのも事実。早めに生活費の半年~1年分くらいは貯蓄しておけば安心です。
実際、日本の健康保険制度というのは非常によくできていて、かなりの難病でも保険対応が効きます。たとえば心臓病にかかり、ペースメーカーが必要になった場合でも、月1万円を上限にして健康保険の対象になります。
また、医療費が高額になった場合でも、「高額療養費」という制度があって、医療費が100万円かかったとしても、最終的に自己負担を9万円程度に抑えることができます。今の日本の健康保険制度で適用外になるものといえば、差額ベッド代、自由診療と先進医療くらいのものでしょう。
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