遂に決勝「THE SECOND」、M-1と大きく異なる点 ブレイクできなかった芸人に大きなチャンスを

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『THE SECOND~漫才トーナメント~』出場者(写真:フジテレビ公式サイトより引用)

いよいよ今月20日、結成16年以上を対象とした漫才の賞レース『THE SECOND~漫才トーナメント~』(フジテレビ系)の最終決戦「グランプリファイナル」が放送される。

大ベテランから中堅まで133組がエントリーした今大会。2月中旬の選考会を勝ち抜いた32組が、3月末の「ノックアウトステージ32→16」、4月末の「ノックアウトステージ16→8」と2度の予選を経て、ファイナリスト8組に絞られた。

タイマン形式でのネタバトルで1組ずつ勝者が決定し、最後まで勝ち残った漫才師が王者となる。今月9日に決まった「グランプリファイナル」の対戦カードがこちらだ。

第1試合:金属バットvsマシンガンズ
第2試合:スピードワゴンvs三四郎
第3試合:ギャロップvsテンダラー
第4試合:超新塾vs囲碁将棋

金属バットがトップバッターを務め、これまで賞レースで結果を出せずにいたマシンガンズと対戦。続いて、いまだ東京のライブシーンを沸かせる2組、大阪吉本の実力者2組による“関西ダービー”、“ロックンロールコント集団”の5人組と東京漫才界のカリスマ、という胸躍る組み合わせとなった。

ブレイクできなかった漫才師にチャンスを

漫才の賞レースというと、誰しも思い浮かべるのが『M-1グランプリ』(ABCテレビ/テレビ朝日系)だ。

結成15年以内の漫才師たちがしのぎを削る大会は、主に若手の芸人人生を一夜にして逆転させる。だからこそ、“4分間の漫才”の競技化に拍車がかかり、ユニークなスタイルの漫才師を次々と生み出すことになった。

一方のTHE SECONDは、ブレイクのきっかけをつかめなかった漫才師にチャンスを与えるために開催されている。持ち時間は予選・決勝ともに6分だ。個性的な漫才や手数の多さというよりも、芸歴を重ねてにじみ出る“味わい深さ”が最大の武器になる。

芸歴が長くコンビ歴が浅いM-1王者・錦鯉のような例外はあるが、基本的にTHE SECONDの特徴はここにあると言っていいだろう。

東京2日目の選考会に足を運んだ折、筆者は「M-1と違って劇場の雰囲気に近い」と感じた。客の反応をうかがいつつ、じっくりとネタを披露する出場者が少なくなかったからだ。

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