世論が動く!あの署名サイトが力を持つ理由 昨年の都議会ヤジ問題でも脚光
――どんな仕組みで「ソーシャル署名サイト」が「ビジネス」になっているのでしょうか。
ひとつの収益源は広告です。多くのNPOがChange.orgのサイトに広告を出しています。Change.orgを利用して署名を集めたり、署名をしたりする人は、社会をよくする活動にかかわるのが好きです。だから、NPOの活動趣旨にも賛同しやすい、というわけです。
ダイレクトメールより、費用対効果が大きい
――とてもよいサイクルだと思います。ただ、日本では一般的にいってNPOは資金不足に悩んでおり、広告を出すような余裕はない印象を受けます。
米国のNPOはファンドレイジング(資金集め)に莫大な金額、年間300億ドルも使っています。非営利団体が1年間に「個人向け」のファンドレイズに使った金額ですが、かなり大きいですよね。今までのように不特定多数の人にダイレクトメールを送るより、Change.orgを使うほうが、費用対効果はずっと高くなるのです。
ちなみに日本でも広告モデルが始まったばかりですが、日本に本拠地を置く国際NGOの中にも、Change.orgに広告を出して資金集めをしているNPOがありますよ。
――あなたはYahoo!でキャリアをスタートした後、起業してモバイル向けのサービスを開発、その会社がGoogleに買収されています。こうしたインターネットサービスの開発経験は、Change.orgでどのように生かされていますか。
15年に及ぶインターネットプロダクトの開発経験は、確かに生きていると感じます。Change.orgの目的は、社会に影響を与えたいと考えるユーザーを助けること。それは、Yahoo!やGoogleで私がやってきた仕事と通じています。
私たちの仕事は“empower people to change(人々が社会を変えるのを助ける)”こと。サイトをなるべく簡単に使えるようにシンプルにしていることに加え、ほかのSNSとつなげやすくしています。
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