スバル採用の位置アプリ「what3words」の可能性 57兆に分けた地点を「3つの単語」で示す意味
what3wordsは、地球の表面を3メートル四方のマス目に分割。それぞれに3つの単語を充てている。そのマス目の数、なんと57兆個。同じ単語を使う場合も出てくるけれど、たいてい遠く離れた場所だから大丈夫。
たとえば、「たへん/けいれき/よびだす」だと、幕張メッセのほかに、ニュージーランド・サウスランドのテアナウにある地点が表示されるが、そこは大自然の真っ只中。この2カ所はまず間違えようがない。
what3wordsは現在、54カ国語に対応していて、1台のスマートフォンで2カ国語が使える。仕事での出張や家族との旅行で、海外を含めて知らない土地に出かけたとき役立つ(はず)。
幕張メッセ駐車場A5区画入口左から2台目の場所は、英語だと「boomer/radar/papers」と出る。海外のゲストがwhat3wordsを使っていれば、この3つの単語でクルマの場所が特定できる。
進化の余地はあれど可能性を感じる
eコマース、物流、旅行、配車サービス、ナビゲーションアプリ……といったものが、what3wordsが相性のいいビジネスであるそうだ。たしかに、届け先の玄関口が複雑な細道の先にあるような場合に配達の効率がうんと良くなることは、容易に想像できる。
「さまざまな業界で何千ものビジネスがwhat3wordsを使って効率化を図り、カスタマーエクスペリエンスを向上させています」
what3wordsのホームページには、このように記載がある。日本ではおそらくまだまだ本格化していないサービスだが(いや、ひょっとしたら、私が知らないだけかもしれない……)、将来性が感じられるではないか。
what3wordsは、CEOのクリス・シェルドリック氏が、かつて音楽業界で働いていたとき思いついたアプリだという。バンドや機材搬送業者が会場を見つけるために、よりよい住所表示システムの必要性があれば……、と感じたことから開発を始めたんだそう。
そしてシェルドリック氏は、数学者でもある友人のモハン・ガネサリンガム氏に協力をあおぎ、場所の特定方法を模索。GPS座標を3つの単語の組み合わせで使いやすくする方法を編み出すのに成功したというわけだ。
「GPS座標や英数字を使うより、単語の方が覚えやすく、他の人と迅速かつ正確に共有できます」。前出のマッキー氏はそう説明してくれた。
ナビゲーションシステムの利便性については、このところ、3Dで見える画面表示などが取り沙汰されてきたが、ほかにも“進化の余地”があることを知らしめてくれるようなアプリとの出合いだった。
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