スバル採用の位置アプリ「what3words」の可能性 57兆に分けた地点を「3つの単語」で示す意味
スバルが新型車「クロストレック」と「インプレッサ」に、「what3words」という興味深いアプリを車載のインフォテインメントシステムに搭載した。
2022年9月に発表されたクロストレックで、筆者はこの位置情報アプリをじっくり体験。よく出来ていると感心した。
what3wordsはイギリスで作られたアプリで、3つの単語(ワード)で目的地が特定できるというもの。3つの単語というのが肝で、住所よりも詳しい場所の特定ができることが特徴だ。どれぐらい詳しいかというと、駐車場の区画まで絞り込むことができるほど。
たとえば、自動車好きや関係者がときどき訪れる幕張メッセ(千葉県千葉市)に行き、隣接した大きな駐車場の「A5区画の入口左から2台目」にクルマを停めたとしよう。
ここでwhat3wordsアプリから3つの単語を調べてみると、「たへん/けいれき/よびだす」と出てくる。その1台隣りで調べれば「おとこ/くわえる/はんだん」(ちょっとヤバい)となる。これほど、詳細な場所の特定ができるのだ。
広い場所の一画も建物の中も
なんでこれが便利かいうと、たとえば幕張メッセにチームで取材に出かけたとき。「じゃ、正午にクルマのところで集合ね」となった場合、自分のスマートフォンで詳細な位置を示すことができる。
「従来のカーナビゲーションだと、住所までしか入力できないので、広い場所や複数の出入り口がある建物で、特定の場所にぴったり行くことは難しかったと思います」
what3wordsのロンドン本社でPRマネージャーを務めるレイラ・マッキー氏は、クロストレックにこのアプリが搭載された機会に日本を訪問。上記のように説明してくれた。
「重宝されているのは、キャンプ場や大きな駐車場など、地番表示のない場所での待ち合わせ。イギリスや北米の一部では、すでに消防などの公共サービスで使われています」
自動車ユーザーでも、前述のとおり厳密な場所が特定できれば便利な場合は多々ある。スバルやメルセデス・ベンツは、すでにこの事業に出資していて、これから採用拡大が見込まれる。
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