スバル採用の位置アプリ「what3words」の可能性 57兆に分けた地点を「3つの単語」で示す意味

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what3wordsのホームページを見ると、このアプリを使っている企業として、ジャガー・ランドローバー、三菱自動車、ランボルギーニ、ロータスも挙げられている。

メルセデス・ベンツは「Mercedes me」、ジャガーとランドローバーは「Pivi Pro」と、それぞれのオンラインサービスに(少なくとも英国では)what3wordsが組み込まれている。

筆者はごく最近、北米でランボルギーニ「ウラカン ステラート」に乗る機会があったが、そこでわかったのは、ランボルギーニではナビゲーションシステムに最初からwhat3wordsを組み込んであるということだ。

「アプリのアイコンは、モニター画面に出ますか」と、ボローニャの本社からアメリカ西海岸を訪れていた技術スタッフに確認したら「はあ?」と言われて面くらった。ランボルギーニではわざわざwhat3wordsのアイコンをクリックする必要がなく、最初からナビゲーションシステムに組み込まれているのだった。

でもって、このときも、初めて訪れた土地を150マイルほどドライブするに、what3wordsのアプリは心強い味方になってくれた。

交通事故や災害時の場所特定にも応用できる(写真:SUBARU)

また、日本のJAFのモデルともいえるイギリスで1905年に創設された組織、「AA(The Automobile Association)」もロードサービスを行うときなどにwhat3wordsを使っているそうだ。

本国のサイトを見ていると「おかげでキャンプでも迷わずリラックスしてチルできたよ〜♪」なんて投稿がある一方、山火事においてどこに救助隊がいるか特定できたなど、人命救助への貢献ぶりも紹介されている。

スバルの製品についていうと、2022年に北米向け「Outback」(なぜか英語)のビッグマイナーチェンジ時に搭載されたのが初。日本では先にメルセデス・ベンツ車で導入されていたけれど、音声対応したのはスバル車のほうが早く、クロストレックは日本語に対応している。

クロストレックで実際に「3つの単語」を入力する画面(筆者撮影)

クロストレックでは「Limited」に標準装備の「11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ&インフォテインメントシステム」には、最初からこのアプリが組み込んであるそうだ。

地球の表面を57兆個のマス目に分割

事前にスマートフォン用what3wordsアプリで自分の行きたい場所の3つの単語を調べておき、それをクルマ側のアプリに打ち込む、あるいは音声入力すれば目的地のセットは完了。3つの単語を使っての目的地セットは、GoogleマップなどからでもできるからスマートフォンでもOK。

こんな「道のない場所」であっても場所を示せる(筆者撮影)

誰かと待ち合わせで使う場合に一番いいのは、相手にもスマートフォン用what3wordsアプリをインストールしてもらっておいて、先に到着したほうが3つの単語を調べて共有する方法だ。フェス会場など広大な敷地の中であっても、what3wordsを使えば苦労せず会える。

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