食への集中を柱とする改革は今度こそ結果を出せるのか。
業績は絶好調のセブン&アイ。しかし物言う株主から揺さぶられて袋小路から抜け出せない。『週刊東洋経済5月15日(月)発売号では「漂流するセブン&アイ」を特集。イトーヨーカ堂の改革やそごう・西武売却の舞台裏を徹底取材、なぜ構造改革を進められないのかその理由を探る。
セブン&アイ・ホールディングス(HD)は3月9日、2021年に発表した中期経営計画(中計)を見直し、アップデートした中計を発表した。イトーヨーカ堂の切り離しや、セブン‐イレブンのスピンオフを求める米バリューアクト・キャピタルへの“回答”として、昨年夏から半年近くかけてまとめたものだ。
ところがヨーカ堂の切り離しについてはゼロ回答。そればかりか抜本的変革にさらに「3年の時間が欲しい」との内容だった。
「これではかつてのダイエーと同じ。時代遅れの逆タイムマシン経営だ」。長年、流通業界に携わってきた関係者は、流通業界の変化に対応できない様子をかつてのダイエーと重ね合わせた。
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