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セブンが打ち出した改革で唯一光った「隠し球」 スーパーとコンビニの中間業態「SIP」の全貌

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セブン&アイが拡大方針を打ち出したミニスーパー「SIP」の狙いを探りました。

スーパーの精肉コーナー
写真はイメージ(写真:AK / PIXTA)

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業績は絶好調のセブン&アイ。しかし物言う株主から揺さぶられて袋小路から抜け出せない。『週刊東洋経済5月15日(月)発売号では「漂流するセブン&アイ」を特集。イトーヨーカ堂の改革やそごう・西武売却の舞台裏を徹底取材、なぜ構造改革を進められないのかその理由を探る。
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食品スーパー業界は今、大きな岐路に立っている。従来、各スーパーは店内で加工や調理を行うことで、鮮度を重視する日本の消費者に新鮮な食材や総菜を提供してきた。しかしスーパーを取り巻く環境は、こうした労働集約的なオペレーションに変化を促している。

巣ごもり需要の反動減や仕入れ価格の上昇、さらには冷凍冷蔵設備などにかかる光熱費の高騰が三重苦となって、スーパーの経営を圧迫している。そこに人件費の高騰、人材不足の深刻化が追い打ちをかけ、労働集約的なインストア加工を将来的に維持していくことが難しくなりつつある。

こうした課題を解決するためには、生鮮品、総菜の加工・調理の工程をセンターに集中することでオペレーションコストを低減する、というのが最も現実的な解である。ITや保存技術もそれを実現できる段階にまで進歩している。

風穴を開けた「まいばすけっと」

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