そごう・西武売却をめぐり、図らずもガバナンス不全が浮き彫りになった。
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(撮影:今井康一)
業績は絶好調のセブン&アイ。しかし物言う株主から揺さぶられて袋小路から抜け出せない。『週刊東洋経済5月15日(月)発売号では「漂流するセブン&アイ」を特集。イトーヨーカ堂の改革やそごう・西武売却の舞台裏を徹底取材、なぜ構造改革を進められないのかその理由を探る。
昨年12月。セブン&アイ・ホールディングスの井阪隆一社長は、クレジット会社大手、クレディセゾンの林野宏会長の元を訪れていた。そごう・西武売却に伴う提携カードの扱いについて説明するためだ。
井阪社長が概要を説明し始めて10分ほど経過したとき、林野会長のこんな怒鳴り声が響いたという。
「あなたに池袋西武の何がわかる。売り場はコンビニの棚のように簡単には動かせないんだよ!」
火がついた林野会長は止まらない。ついには「あなたはコンビニしか知らないコンビニ野郎だ!」と追い返してしまった。本社に戻った井阪社長は、周囲に「人生最大の屈辱を受けた」と怒りをぶつけたという。
百貨店愛は衰えず
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