日本製紙の新聞紙主力工場が11日操業再開へ【震災関連速報】
東日本大震災で日本製紙は宮城県の石巻、岩沼、福島県いわき市の勿来の3工場が全停止していたが、4月5日に再稼働した勿来工場に次いで、11日から岩沼工場も徐々に操業を再開する。
岩沼工場は2日までに製品倉庫の整理を完了。当初見込みより被害が小さく、新聞用紙は製品在庫の8割以上、集荷量にして約1カ月分が使えることが判明し、4日までに出荷を開始した。津波の被害によって使用不能となっていた排水場の排水ポンプを再開し、今後はボイラーを再稼働させ、被害の比較的小さかった一部抄紙機から生産を再開する計画だ。
岩沼工場は、紙の生産量では石巻に次ぐ同社2番目の拠点。新聞用紙の主力工場で年間40万tを生産、新聞用紙の国内需要約350tの1割強を担う。一方、石巻工場の生産シェアはおよそ0.5%で、両工場の停止で不足した分は釧路工場の増産応援と米国の合弁企業ノーパック社からの輸入で補う。
また製紙連合会新聞用紙委員会として3月14日、新聞協会に対して使用量の抑制と用紙規格の可能な限りの統一を要請。日本新聞協会によると、不足分は全国紙や一部地方紙が減ページで対応していた。
※写真は石巻工場 2006年
(山本 隆行 =東洋経済オンライン)
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