「〇〇をやっておくように」という構文です。例えば、「おやつ食べたら勉強するように」です。さすがに子どもが小さいときは、このような指示も必要ですし、声かけをしてあげなければ子どもはどうしていいかわかりません。しかし、子どもが大きくなっても、動かないからと言って指示ばかりしていると、指示がないと行動できない人になっていきます。指示慣れしてしまうからです。
「〇〇しなさい!」という構文です。この命令形の代表的声かけに、「早くしなさい!」があります。お子さんがいる家庭では、朝の時間帯にこの構文が頻発して使われることがあるようです。命令形を使わずに、朝の時間をスムーズに過ごすことができた家庭からは、「どうすれば早くできるかを考えて対応する」方が、子どもがやる気を出す効果があったと聞いています。例えば、「朝に子どもがやりたいことをする時間を作る」「タイマーを使う」などです。命令では、子どものやる気は引き出せません。
上から目線で発言されたら子どもは反発する
「〇〇しないと、△△になるよ」という構文です。例えば、「今やっておかないと、後で大変になるよ」などです。親は脅迫とは思っていないでしょうが、子どもにとっては脅しの一種と受け取られています。このような恐怖を煽る、脅迫構文では、一時的に行動を起こすことはできても、やる気を出すことはありません。
状況によっては説得が必要な場面もあると思います。どうしても今ここで、子どもに説いておかないといけない場合です。しかし、そのような場面が頻繁にあるとは思えません。
例えば、「大切なことだから頑張りなさい」という言葉を子どもに使ったとします。子どもが真剣に耳を傾け、「はい!わかりました!」と応えるときは有効です。しかし、お小言を言うように、「大切なことだから頑張りなさい」と言えば、それは全く子どもの心に響いていません。それどころか、「また、始まったよ」と感じているだけです。
上から目線の言葉と考えてください。例えば、「そんなことやっても意味がないよ」「まだできないの?」「さっき言ったでしょ」などです。
親は子どものことを下の立場と考える傾向にあります。しかし、子どもは親を上の立場の人とは思っていない可能性があるのです。ですから、反発したり、ため口をきいたりしてきます。もし親が上の立場と認識していれば、江戸時代の武家と家来のようなやりとりになったりするはずです。ということは、子どもから見れば、上の立場でもない人から上から目線で発言されたら反発するのは当然ということになります。
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