東京都「住宅地」地価上昇率ランキングトップ160 首位は足立区の綾瀬、荒川区も複数が上位に

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住宅地の地価上昇が著しい「綾瀬」(写真:彩恵/PIXTA)

近年はマンション価格が高騰し、東京都内では、1億円を超える高額のマンションが次々と売れ、話題を呼んでいる。国土交通省が4月下旬に発表した不動産価格指数によると、東京都のマンションの不動産価格指数(2023年1月時点)は187.5まで上昇した(2010年平均=100)。

では、東京都内における住宅地の地価動向はどうなっているのか。今回、国交省が3月に発表した地価公示(2023年1月時点)を基に、昨年比で地価上昇率が高い地点をランキングした(上昇率4.5%以上を対象)。

1位、2位は足立区

住宅地の地価上昇率のトップ10を見ると1位、2位は足立区、そして荒川区の3地点ランクイン。下町と呼ばれるエリアで上昇率の高さが目立つ。

国土交通省の「標準地・基準地検索システム」で公表されている各地点の鑑定評価書から、上位のエリアの特性を見ていこう(※鑑定書には地番や住居表示があるが、本稿は最寄り駅で表記)。

首位の綾瀬(足立区)は前年比8.05%上昇。鑑定書には、「新築分譲マンションの販売価格は上昇傾向が続き開発業者の好立地物件に対する需要は旺盛」とあり、綾瀬駅圏内の新築マンションの価格は「ファミリータイプ60平方メートル前後で、4000万円台半ば~5000万円台後半」としている。

3位の三ノ輪(荒川区)は7.76%上昇。「需要者はデベロッパーが中心であり、エンドユーザーは都心への通勤利便性に着目した会社員など」と鑑定書に書かれている。マンション適地となる大規模な土地が乏しいことも需給をタイトにしているようだ。

4位の中野(中野区)は7.46%上昇。需要者は、住み手のほか「収益物件用地として購入を検討する個人投資家及び不動産業者等が想定される」。また、「都心へのアクセスに恵まれ、生活利便性にも優れている地域であることから需要は底堅く、地価は上昇傾向がみられる」という記載も見られた。

7位の赤羽岩淵(北区)は7.08%上昇。鑑定書によると「周辺は生活利便性や都心への接近性が良好なマンション適地であり、区内における価格水準も高い」という。

9位の神楽坂(新宿区)は、6.95%上昇。小規模な一般住宅等が建ち並ぶ住宅地域だが、鑑定書には、主な需要者として自己住居用として求める個人のほかに、「アパート等の賃貸需要も安定した地域で、相応の規模があれば投資目的の個人投資家等も挙げられる」という記載も。また、「山手線内中心部においてはやや割安感がある地域であり、近年地価上昇が顕著」としている。

(※外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

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