2代目伊予灘ものがたり、何度も乗りたくなる秘密 アテンダントや食事の魅力で乗車率は9割に

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菜の花畑の中を進む2代目「伊予灘ものがたり」。キハ185系の車両を改造している(筆者撮影)

先日、誕生日を迎えた。

特にイベントもないので、四国バースデイきっぷを使って「伊予灘ものがたり」に乗ることにした。自分の機嫌は自分で取るに限る。

「伊予灘ものがたり」の2代目が運行開始して、2023年4月2日で1年が経つ。この1年で2万6200人以上が乗車したという。乗車率が常に9割近くという大人気のこの列車、初代とはどう違うのだろうか。

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伊予灘ものがたりは土日を中心に、1日に2往復、4便運行されている。1便の「大洲編」は松山〜伊予大洲、2便の「双海編」は伊予大洲―松山間、3便の「八幡浜編」は松山―八幡浜間、4便の「道後編」は八幡浜―松山間、といった具合に、予讃線の松山―八幡浜間を行き来する。このコースは、初代と変わらない。

そういえば初代もバースデイきっぷで乗車した。その時は、1便目の大洲編を抜かした3便に、連続で乗ったのだった。今回もあえて同じパターンでいこうと思う。

ちなみにバースデイきっぷとは、誕生月の連続3日、JR四国全線と土佐くろしお鉄道全線の特急列車が乗り降り自由になるきっぷ。グリーン車用と普通車自由席用があり、グリーン車用を買えば、追加料金なしで伊予灘ものがたりに乗ることができる。大変お得なうえ、このきっぷを使うと、ちょっとうれしいことがあるのだ。それは後ほど記述する。

車両がホームに到着すると…

さて、伊予大洲駅のホームにやってきた。最初に乗車するのは2便の「双海編」。ミュージックホーンを鳴らしながら列車が入線してくる。ホームにはすでにお見送りの人の姿がチラホラ。伊予灘ものがたりと言えば、沿線住民の方々が、手を振って乗客を見送る「お手振り」と呼ばれる習慣が根付いているのが特徴だ。

私が乗車する1号車は「茜の章」と呼ばれ、伊予灘を染めていく夕焼け空をイメージ。2号車の「黄金の章」は、沿線に降り注ぐ太陽や、愛媛の名産である柑橘を表現している。

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