500万円で希少ポルシェやフェラーリに乗る方法 高価なクルマを共同所有、値上がり益も期待
「単にクルマを置くだけでよいのであれば簡単でしたが、私達のサービスでは置くだけではなく、日常的なメインテナンスも行ないます。なので、整備施設やこうしたクルマをちゃんと診られるメカニックがいるストレージを確保する必要があったんです」
そのぶん、もちろん自分の好きに乗れるわけではない。走行できるのは基本的に年間12日単位となる。「それだけ?」と思われるかもしれないが、実際にこうしたコレクタブルカーを所有するユーザーが、果たして1年に12日もそのクルマに乗っているかと言えば、おそらく「No」だろう。
実際、私自身もそろそろ30年落ちとなる古いポルシェを所有しているが、1年に乗るのはせいぜい数日であり、12日あれば十分だと、冷静に考えてみて気づいた次第。もちろん、利用頻度が高い人は権利の複数購入も可能ということだ。
なお、車検証上の所有権は株式会社RENDEZ-VOUSとなるが、所有権は契約上、各共同オーナーのものとして法的に担保される。共同所有として、車検証上に複数人の名義を連ねることは法的には可能だが、手続きの煩雑さなどから試行錯誤の上、このようなかたちに落ち着いたということである。
価値が上がれば売却益も分配される
車両にはそれぞれ売却タイミングが定められているというのも、このサービスの大きな特徴であることは間違いない。例えば1年後であれば1年後に車両は売却される。購入価格とまったく同額で売却できた場合、各共同オーナーには支払った額から維持管理費を除いた額が分配される。あるいは、もしも売却価格が大幅に上回った場合は、その利益も等分配されるのだ。
昨今のコレクタブルカー市場を見る限り、大幅な下落という局面はなかなか考えにくい。それだけに、投資としても悪くないと言うことはできるだろう。
もしくは気に入って、クルマを自分だけで買い取りたいと希望する場合もあるだろう。その際には共同オーナーにまず優先購入権が与えられるという。
このシステム、2022年11月に第1弾として販売されたのは1989年式のフェラーリ「テスタロッサ」である。ワンオーナー、走行1.5万km台のコンディション上々の個体で、8分の1のオーナー権利で価格は342万5000円から。中古車情報サイトで今もっとも安い物件が掲げている値札が1980万円(当然1台の価格)だから、良好なコンディションを考えれば十分リーズナブルと言っていい。

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