「デンマーク選挙に出馬」日本人女性の驚きの体験 制度、活動、政治への意識などさまざま異なる

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政治に関心を持ち、より良い未来をつくるため、日本で私たちにできることは何だろう。朋子さんはこうアドバイスする。

「まずは、まわりの子どもの話を聞くことが大事だと思います。私は仕事をしながら息子の話を聞くことがあり、ある日息子にちゃんと向き合ってほしいと言われてハッとしました。デンマークでは、子ども同士でもガッツリ向き合う。そして年齢にかかわらず、みんなの意見を聞いたうえでセカンドベストを見つけることで、全員が納得できる。ただ、そこで決まったことが正解や完成形ではなく、いつでも見直していけるんですよ」

政治=難しい、という認識が変わってほしい

さらに、私たちの日々の行動が、社会に深く影響しているとも朋子さんは話す。

「デンマークでは、小学校低学年でスーパーを題材として、いろんな野菜やパンが並んでいるけど、なぜ値段が違うのか、これを買うとどうなるのかといったことを考えます。今、日本ではコンビニを利用する人が増えて、地域の小さな店が消えています。それが自分の住む地域にとっていいことなのか……。毎日ものを買いサービスを利用する行動が、少し先の社会や政治をつくります。消費行動は未来への投票と同じなのです」

「日本で、政治は難しいというイメージが変わってほしい」と願う朋子さん。「毎日の暮らしは政治につながっていて、なぜだろうと疑問を持つこと、どうなるかなと先を見据える姿勢が、政治を考える入り口になります。自分の暮らしや次の世代のために考え行動し、選挙や政治にもっと関心を持ってほしい。人間が作った社会は、必ず人間が変えられるのですから」

佐々木 恵美 フリーライター・エディター

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ささき えみ / Emi Sasaki

福岡市出身。九州大学教育学部を卒業後、ロンドン・東京・福岡にて、女性誌や新聞、Web、国連や行政機関の報告書などの制作に携わる。特にインタビューが好きで、著名人や経営者をはじめ、様々な人たちを取材。

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