【ルポ】中国「空きコンテナ山積み」の現場を歩く 仕事激減にあえぐトレーラー運転手の悲哀

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トレーラー運転手の多くは、仕事の連絡を待ちながら1日のほとんどを駐車場内で過ごす

46歳のドライバーの鄭華さんは、トレーラーを横舗車場に乗り入れてから2週間余りになる。彼は1日のほとんどの時間を、この駐車場の敷地内で過ごしている。

新型コロナウイルスの流行期、中国の国際貿易港には厳しい防疫体制が敷かれ、港湾地区の出入口にはトレーラーの長い行列ができた。そんななかでも、ドライバーたちは最低でも月に1万元(約19万円)の収入を得ることができたと、鄭さんは話す。

だが、彼はこの2週間で2往復しかコンテナを運べず、1往復当たりの収入はわずか550元(約1万600円)だった。この稼ぎでは家族の暮らしを支えるどころか、自分1人の日々の生活もままならない。

「コロナが去り、仕事も消えた」

中古トレーラーの販売場では、手持ち無沙汰の店主が商品の荷台でハトを飼っていた

コンテナ・トレーラーは、たとえ走らせなくても費用がかかる。別のドライバーの張文海さんが、その概算を教えてくれた。

「1日当たりの(トレーラー購入の)ローン返済が400~500元(約7700~9600円)、減価償却費が100元(約1900円)、保険代が100元、駐車場代が40元(約770円)。たとえドライバーが飲まず食わずでも、(仕事がなければ)1日700〜800元(約1万3500~1万5400円)の損失なんだ」

1990年代からコンテナを牽引してきた古株ドライバーの周金生さんは、「コロナ禍が去った後に仕事がなくなるとは思いもしなかった」と嘆く。他の多数のドライバー仲間と同じく、彼は出費を切り詰めるため、港区内の宿泊所を出て自分のトレーラーの運転台で寝泊まりしている。

多くのドライバーが出費を節約するため、トレーラーの運転台で寝泊まりしている
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