北侖港区の管理当局によれば、同港区には1日当たり約5万台のコンテナ・トレーラーが出入りする。そのドライバーたちの消費は、周囲の飲食店、修理工場、クリーニング店、マッサージ店などの商売を支えてきた。
深夜12時過ぎ、北侖集運基地の出入口の近くで普建波さんが営む屋台では、今夜も餃子の具が余っていた。「以前なら、2つのボウルに山盛りの具が売り切れていた。でも今は、1つのボウルの半分も売れない」と、普さんは肩を落とす。
仕事を終えたドライバーたちは、トレーラーを駐車場に停めた後、いつもここに集まって酒を酌み交わし、料理をたらふく食べていた。だが、今は誰もが倹約しており、「1日1食しか食べない仲間もいる」と、前出のドライバーの周さんは話す。
最後の従業員に帰省の切符
北侖港区の一角でトレーラーの修理工場を営む張さんは、作業場の賃料の支払いが心配でならない。彼の修理工場では、以前は1カ月に700〜800本のエンジンオイルが売れていた。それが今では200本にも届かない。
「トレーラーの走行距離が少なくなり、メンテナンスに来るドライバーが減ってしまった」と、張さんはこぼす。以前は彼のほかにも4人の従業員が働いていたが、今も残っているのは張さんの兄弟1人だけだ。
張さんは最近、その兄弟を故郷の東北地方に帰省させる飛行機のチケットを予約した。理由を尋ねたところ、「いまなら田植えの時期に間に合うからね」と、張さんは苦笑いを浮かべた。
(写真と本文:財新記者 陳亮)
※原文の配信は3月17日
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