ベルリン・フィルの女性首席指揮者を襲った悪夢 映画「TAR/ター」主演女優の徹底した役作り

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輝かしいキャリアの頂点を極めていたリディア・ター TÀR/アメリカ/2022年 © 2022 FOCUS FEATURES LLC.(東洋経済オンライン読者向けプレミアム試写会への応募はこちら

世界最高峰の名門オーケストラ、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団で女性として初の首席指揮者となったリディア・ター。芸術に全人生をささげた彼女はマエストロと敬われ、輝かしいキャリアの頂点を極めていたが、その完璧な世界に少しずつ、狂気に彩られた悪夢が広がっていく――。

本作のワールドプレミア上映となったベネチア国際映画祭では6分間におよぶスタンディングオベーションが起こり、ケイト・ブランシェットが同映画祭の主演女優賞を獲得。

さらに本年度アカデミー賞の作品賞、主演女優賞を含む主要6部門にもノミネートされるなど、世界各国で話題を集めた映画『TAR/ター』がいよいよ日本でも5月12日より全国公開される。

本作主人公のリディア・ターを演じるのは、女優のみならず、プロデューサー、アートディレクター、人道家としても活躍するケイト・ブランシェット。アカデミー賞に八度ノミネートされ、二度のオスカー受賞を果たすなど、まさに世界でもトップクラスのキャリアと実力を誇る女優のひとりである。

ベルリン・フィル初の女性首席指揮者

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ブランシェット演じるターは、アメリカの5大オーケストラで指揮者を務めたのち、ベルリン・フィルの首席指揮者に女性として初めて就任。さらに作曲者としても、エミー賞、グラミー賞、アカデミー賞、トニー賞のすべてを制覇。

また、ベルリン・フィルで唯一録音が果たせていないと言われるマーラーの交響曲5番のライブ録音を任されるという名誉にあずかり、さらには自伝の発売も予定されている。

その一方で、若手女性指揮者に教育と公演のチャンスを与える団体も設立し、後進の指導を行うなど、その輝かしいキャリアはまさに完璧そのもので、頂点を極めていた。

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